苦手を克服するために知っておくと役に立つこと

看護師が採血を苦手だという人は少なくありません。採血はベテランの看護師でも血管をとらえることができない場合もあり、なかなか「完璧」とはいかないのが現状です。しかも、自分が原因ではなく、患者が動いてしまった、緊張で血管が見えないなど、どうしても自身では避けられない場合も多くあります。採血が上手にいくように知っておくと役に立つ情報を3つご紹介します。

1つ目は、血管の確保を十分に行うことです。血管は膨張させると感触でぷにぷにしていることがわかります。手を心臓より下に下げ、衣服で血管を圧迫しすぎないように採血台に腕を出します。そして、手首を上に向けて肘あてに腕をのせて、そっと駆血帯をまきましょう。親指を中に入れてグーの手を作ってもらって、手指に圧力がかかると血管が膨張します。

2つ目は、針とシリンジ本体を絶対に動かさないことです。動かすと針が血管を突き破ってしまいます。手が大きい人は片手でシリンジを抜けますが、手が小さい人は両手で引き抜きましょう。針を挿入したら駆血帯はすぐさま離します。シリンジは時間をかけずに引き浮き採血できたらすぐに止血用のガーゼで止めて圧力をかけましょう。血は酸化すると凝固します。外気に触れると温度が下がり血が止まるようになっています。3つ目はコミュニケーションをとることです。どうしても患者は怖いので採血もできればしたくないと思って緊張しています。緊張すると筋肉のこわばりが血管を奥に入れてしまうので会話をしてリラックスさせてあげましょう。